キックボクシング界のスター・武尊(33)が2025年3月23日、さいたまスーパーアリーナで開催された「ONE 172」大会のメインイベントで、元ONEフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノンに衝撃的な敗北を喫した。
キックボクシングルールで行われた一戦は、わずか1分20秒という予想外の早さでKO決着となった。
試合はわずか80秒で決着
沢山の応援ありがとうございました。
— 武尊 takeru (@takerusegawa) March 24, 2025
この大会に協力してくれた皆様、出場してくれた選手達、
会場やPPVで見てくれた皆様
みんなのお陰で最高の舞台で戦うことが出来ました。
少し休んで身体のダメージと
自分と向き合って答えを出そうと思います。… pic.twitter.com/hZEkEqQ9CP
試合は近距離でのローキック交換から始まった。しかしロッタンが素早く距離を詰め、左フックを放つと武尊がぐらつく。
さらに追撃の強烈な左フックが武尊を襲い、ロープにもたれかかりながら崩れ落ちてダウンを奪われた。武尊は立ち上がりかけたものの、レフェリーは試合続行不可と判断し、試合を終了させた。
この結果、武尊のプロ通算成績は44勝5敗となった。解説を務めた元K-1王者の魔裟斗も「まさかこんなに早く結末がくるとは」と驚きを隠せない様子だった。

「格闘技人生の集大成」が予想外の結末に
武尊にとってこの試合は「格闘技人生の集大成」と位置付けられており、「ずっとやりたかった相手」との対戦だった。
しかし、予想外の早すぎる結末に、会場からは「武尊、やめないでくれ!」という悲痛な声も上がった。
深刻な怪我を抱えての試合だった
そんな中、大きな衝撃をもたらしたのが3月25日に明らかになった情報だ。武尊は実際に、ロッタン戦の2週間前に深刻な怪我を負っていたことが判明した。
野杁正明が行った記者会見で明かされた情報によると:
- 左肋骨と左胸骨の2カ所を骨折していた
- これは単なるヒビではなく、完全に折れた状態だった
- 医師の診断では全治7週間の怪我だった
- この怪我はスパーリング中に起こったとされている
野杁は「呼吸するのも痛かったはず」と述べており、武尊の試合への準備や当日のパフォーマンスに大きな影響を与えた可能性が高いと考えられる。

今後のキャリアは不透明
今日だけは大好きな格闘技を思いっきり楽しむ。
— 武尊 takeru (@takerusegawa) March 23, 2025
僕の格闘家としての生き様見届けてください。
必ず勝つ。https://t.co/7Sk1CzzwgU pic.twitter.com/Ra5HU60PA5
この敗北後、武尊は「先のことは考えてない」と慎重な姿勢を示している。
「とりあえず今は次のことは考えてないので、冷静になってしっかり考えて、また正式に発表したい」と述べており、即座の決断を避けている様子だ。
一方で、ONEチャンピオンシップのチャトリCEOは武尊がONEでの現役続行に前向きであると発言している。33歳という年齢と、プロ通算44勝5敗という豊富な経験を持つ武尊だが、今回明らかになった怪我の情報も含め、今後のキャリア判断に影響を与える可能性がある。
武尊自身が冷静に状況を分析し、決断を下すのを待つ状況だ。彼の決定次第で、現役続行、引退、あるいは新たな挑戦など、様々な展開が考えられる。正式な発表があるまでは、具体的な今後のキャリアについては不透明な状況が続くと予想される。